【遺産の使い込み・使途不明金について】越谷の弁護士｜五十鈴総合法律事務所

　越谷の弁護士、五十鈴総合法律事務所です。

　遺産の使い込みが疑われるケース（例えば、亡くなった父親と同居していた長男による父親名義の預貯金の生前の不自然な多額の引出しの発覚）についてよく相談を受けます。

　使い込みが疑われる場合、引出が、①本人の意思に基づいたものか、それとも②本人に無断で行われたものかが問題となります。

　①の場合は特別受益（民法903条）の問題となり、遺産分割手続きの中で調整が図られます。

　これに対して、②の場合は不当利得（703条）、又は不法行為（709条）の問題となります。なお、②の場合でも使途が本人のため（治療費等）であれば問題とはなりません。使途が本人のためではないことがポイントとなります。

　証拠を整理した後は直接交渉による解決を試みる場合もありますが、それで解決するケースは少ないと思われます。交渉決裂の場合には訴訟を提起しますが、訴訟では、無断か否か、及び使途が大きな争点となります。最大の悩みどころは、最も良く事情を知っているであろう本人が既に亡くなっていることから、直接的な証拠を得ることが期待できない点です。

　当事務所の弁護士は、請求する側と請求される側のどちらの経験も有しております。

　使い込みが疑われたときは、早期にご相談ください。